『秩父吉田の龍勢』が国の重要無形民俗文化財に指定されたのは、3月8日のこと。これを記念し、3月26日(月)、秩父宮記念市民会館を会場に記念式典および記念祝賀会が行われた。
会場には龍勢関係者をはじめ、一般観覧者も参加し、国指定を祝った。
式典の開会にあたり、ステージ上では吉田龍勢保存会による龍勢の練り歩きと口上が行われた後、祭り当日さながらにスクリーンには龍勢櫓から発射された龍勢の姿が映し出され、観客席からは掛け声や拍手が起き、華を添えた。
式典では、関係者からのお祝いの言葉が述べられた後、記念講演が行われ、国指定に至るまでの経緯や文化財として際立つ特色等が紹介された。
埼玉県文化財保護審議会 委員 柳 正博氏の講演より
・火薬を使用する分野において国が指定を出した前例がなく、この度の指定により『秩父吉田の龍勢』は火薬使用の祭事において国の指定第一号となった。
・現在、8件しかない国の重要民俗文化財のうち、2件(秩父祭と神楽・龍勢)が秩父市の祭事である。
式典後は関係者による祝賀会へと続き、関係者からは、国が誇る文化財を安全第一に遂行し、後世へと継承していくことが幾度となく語られ、国指定までの労をねぎらうとともに、これからの課題へどう取り組んでいくかの熱い語らいの場となった。
全国に8件しかない重要無形民俗文化財の指定を心より祝いたい。そして、この大切な文化財であり日本人の心が後世に永く引き継がれていくことを願う。
記事:編集部
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