『秩父吉田の龍勢』国の重要無形民俗文化財に指定される

3月8日、『秩父吉田の龍勢』が国の重要無形民俗文化財に指定され、その「指定報告会」が道の駅龍勢会館(秩父市吉田久長)にて執り行われた。

同日午後2時、都内で行われた「指定証書交付式」にて指定証書の授与があり、吉田龍勢保存会会長の新井徳弘氏が代表して受け取った。
また、秩父市長 久喜邦康氏、秩父市教育委員会教育長 新谷喜之氏も授与式へ同席、その瞬間に立ち会った。秩父市吉田地域内では午後2時30分に、国指定を受けたことを告げる号砲(昼花火)もあがった。

午後7時からの龍勢会館での「指定報告会」には、吉田龍勢保存会会員、龍勢製造流派の龍勢師、龍勢各関係者、地域住民等、約200名が集まり『龍勢』の国指定を祝福した。報告会では、受け取ったばかりの指定証書が参列者の前で披露され、続けて、くす玉開花、国指定を祝した懸垂幕が引き上げられ、来場者全員での万歳三唱で喜びを表した。

保存会会長の新井氏から、指定証書交付式の報告を含めた喜びの挨拶があり、久喜邦康秩父市長からも祝福の挨拶が述べられた。

■喜びの声

新井会長
念願の国指定を受けることができ、文化庁長官から直接、指定証書を受け取りました。これは、椋神社を中心として、ここ吉田地域みんなで受けたものです。危険区域住民の皆さんには、祭り当日に安全区域内のテントに移動いただいたり、地域関係者はもちろん、消防や警察の協力等、吉田地域全体でとった指定なのです。安全第一に、末代まで続くよう引き継いでいくようこれからも皆さまのご協力を賜りたい。

■祝福の挨拶

久喜市長
国の指定証書交付の瞬間に立ち会え光栄です。市をあげてこれからも後世へと引き継がねばならないという思いです。平成25年に龍勢の総合調査が始まり、平成28年に取りまとめた報告書を提出し、審議会を経て本日の交付となりました。この交付までには、長い間の歴史があり、また多くの人が携わり、そして今その一瞬に私たちはいます。その一瞬に立ち会った私たちはしっかりと後世に引き渡していく必要があります。

会場は朝から雨が降り続く天候となったが、国指定を心待ちにしていた関係者らが多く集まり、熱気漂う空間となり、来場者は思い思いに喜びを味わい最後はお茶で乾杯となった。

『龍勢』は秩父市下吉田にある椋神社の秋の例大祭の付け祭りで、毎年10月の第二日曜日に開催される。今年は10月14日(日)となる。今までの来場者数を超える盛り上がりが今から予測でき、関係各者は国指定の喜びもつかの間、今から来場者対応含む対策に奮闘するという。

国指定となった今年の龍勢は、祝福の意味を込めて特別な飾り付け等を施した農民ロケット花火を作る製造流派も出てきそうだ。今から龍勢祭当日が楽しみだ。

雰囲気を味わってもらうため、動画も用意した。是非以下をご覧いただきたい。

 

記事:編集部

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