金棒つきが先導する豪華絢爛な屋台・笠鉾、熱気あふれた『小鹿野春まつり』

平成30年4月20日・21日、小鹿野町では小鹿神社の例大祭『小鹿野春まつり』が執り行われた。この例大祭は毎年4月の第三土曜日とその前日に執り行われる。

この祭りは、小鹿神社が建造された約四百年前の江戸初期から続くという。小鹿神社と小鹿神社元宮(旧本殿)との間(約1.8km)を2基の屋台と2基の笠鉾が往復曳行する。この曳行ルートは隔年で入れ替わるといい、今年は昼に小鹿神社へ屋台・笠鉾の4基が曳き付けられ、夜に元宮へ4基が曳き付けられるルート、そして来年はこの逆で曳行されるのだという。

屋台・笠鉾を先導するのは「金棒つき」と呼ばれる小6・中1前後の少女たちだ。華やかな衣装で金棒を路面につきながら進む姿はこの祭りの特徴のひとつだ。町会ごとに金棒のつき方は異なり、小気味良い「シャンシャンシャンシャン」と金棒を打ち鳴らす音が近づくと観光客らはその先に見えてくる迫力ある笠鉾・屋台を待ち構えた。

4基の屋台・笠鉾はいずれも町会が一丸となって曳行し、前へ前へと突き進む力が見る側にもよく伝わってくる。

年上の者が若衆や子どもに声をかけながら動き方や立ち居振舞いを教えている姿が印象的で、この『小鹿野春まつり』は幼い頃から親しみ携わってきた地元住民の誇りの祭りであることを随所で感じた。

この他にも見どころは多々あり、屋台を舞台にした歌舞伎の上演や小鹿神社近隣での流鏑馬(やぶさめ)神事、21日夜の花火の打ち上げなどがある。どの催事も祭りを盛り上げ祝うもので、この祭りを経ることで地元住民は春を感じるのだろう。
特に今年は両日ともに晴天で気温も高く、春ならぬ夏を感じさせる陽射しと暑さは一層、熱気を感じさせる祭りにしてくれたようだ。

取材・記事:編集部

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