みどりの日の2017年5月4日、緑豊かで心静まる場所を求めて、御詠歌「願はくは 般若の舟にのりを得ん いかなる罪も 浮かぶとぞ聞く」で親しまれる、秩父郡小鹿野町般若にある「秩父札所三十二番 法性寺」にお邪魔した。
『法性寺』とは
岩船山を背にする山寺で、舞台造りの観音堂は享保4年(1719年)に建立された。
寺の楼門には「般若山」の立派な扁額が掲げられ、上階はそのまま鐘楼になっており大きな梵鐘がある。
石段を上がると本堂があり、そこから先の岩を削った石段を登ると観音堂がある。岩船山の頂上には奥の院があり、そこからの眺めは辛い分だけ登った価値がある見晴らしだ。
秋海棠(シュウカイドウ)が見ごろの頃と、「観音堂」「奥の院」にあがられる方で、納経をされない方は300円の拝観料が必要となる。全文引用:札所連合会公式サイトより
歴史感じる楼門の迫力は、いつ来ても圧倒される。
その楼門を過ぎると目の前には一直線に階段が続き、そこからは心に静寂を訪れさせる空間に誘われる。
そして、階段を登りきると、色鮮やかな花と新緑が出迎えてくれる。
その先は、自然の音に心を洗われるような静寂に包まれた空間となり、思わず立ち止まり、耳を澄ましてその場に流れる空気を楽しみたくなる。
少し登っていくと、目の前には見事な舞台造りの観音堂がそびえ建つ。山の中に溶け込む立派な建造物は、行基菩薩作と伝えれられる本尊の聖観世音菩薩が安置されているという。
本堂に戻った際、副住職の荒谷哲巨氏に挨拶。
そこで、昔の法性寺の姿が描かれている絵を拝見させていただいた。歴史を刻むことにより、今は存在しないものも描かれており、貴重な資料だ。歴史深きこの寺は、今も変わらず時を刻み続けていく。
そこで、ある情報を得る事になった。それはつい最近、予約は要らない「希望者は誰でもできる写経」を始めたという情報だ。
写経をするその本堂の一角は、そこから見る借景も相まって、まさに心静まる場所である。
良き情報を得たので、ここで紹介させていただく。
最近のニュース情報は、世知辛い話題であったり、心のゆとりを感じられない出来事だったり、争いや傲慢を感じるものも多く、そんな情報にあたった際は残念ながらストレスを感じる人も多いのではないだろうか。そんな時は日常から少し間を置き、社会は勿論、自らを見つめる機会として心を無にし、この心安まる法性寺の空間に身を置くのも一興だと思う。
そんな貴重な機会「写経」を、是非試してみてはいかがだろうか。
▪️写経奉納料:1,000円
記事:編集部
▪️地図
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