秩父市吉田 椋神社 4月5日はオイヌゲイ

秩父市下吉田に御鎮座する椋神社では、来る5日に春の例大祭を執り行うとのことだが、実はその例大祭、ある不思議な呼称で語り継がれている。その名は「オイヌゲイ」。

その由来は、椋神社のご祭神(ご眷属)でもある「狼の神様」の御札をこの日に取り替える、「お犬様を替える(→けえる)」日とされており、伝わる呼称はその言い回しから語り継がれてきたのだという。
写真は二の鳥居のオオカミ様だが、一般的な狛犬様とは明らかに違う容姿であることに気づいていただけることと思う。

当日は祭典の他、お神楽の奉納や氏子地域をお神輿と神官が回り、一年の安全祈願、無病息災祈願をするとのことで、まさに春の活気のような賑わう境内になることが想像できる。

語り継がれる言葉とは、その土地の文化風習をそのままに表す、無形の大切な財産と言える。「オイヌゲイ」という古き良き文化が、これからも末永く続く、続けられる、そんな日本の未来であることを願い続けていきたい。

■椋神社
埼玉県 秩父市下吉田7377
https://www.facebook.com/mukujinja/
秋の例大祭で奉納される「龍勢」でも有名。
日本武尊創建、延喜式神名帳の秩父郡の項に「秩父神社」と共に記されている古社。
御祭神は猿田彦命ということで「導きの御神徳」を授かりに、遠方からも来社されることが多い等、隠れたパワースポットとしても知られているそうだ。
人生は様々な選択の連続。道に迷いそうになったら、境内で心静かに考えてみるのも良いかもしれない。

記事:編集長 佐藤秀光

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