水戸市と養命酒製造の官民協働プロジェクト「水戸 養命酒薬用ハーブ園」オープン

〜40種類のハーブを見て触れて香りを感じ、五感で楽しむハーブ園〜

2016年7月より養命酒製造株式会社 (本店:東京都渋谷区 代表取締役社長 塩澤太朗/以下、養命酒製造)と茨城県水戸市 が官民協働で進めてきたプロジェクトのシンボルである「水戸 養命酒薬用ハーブ園」が、2017年4月29日(土)に、開園30周年を迎える水戸市植物公園 内にオープンした。
本プロジェクトは、2016年7月に、自治体である水戸市と民間企業である養命酒製造とが「薬草を活用した官民協働事業に関する協定」を締結、水戸市植物公園内の薬草園を活動の中核に据えた新しい事業としてスタートし、人々が「薬草」を「見る・触れる・食べる」といった一連の体験を通して薬草を身近に感じられる活動を進めてきた。
「水戸 養命酒薬用ハーブ園」は、この協働事業のシンボルとなるもので、水戸市植物公園内の薬草園を拡張整備し、新しく40種類のハーブを栽培、見て触れて、香りを感じ、五感で楽しむハーブ園が誕生した。
今後も公園内の喫茶「フィオレンテ」にて季節の薬膳メニューを提供するほか、ハーブに関する様々なイベントなどを通じて、 「ハーブのある豊かな暮らし」を積極的に提案していくようだ。

オープン当日の4月29日には、「水戸 養命酒薬用ハーブ園除幕式」が開催され、冒頭、高橋靖 水戸市長と川村昌平 養命酒製造代表取締役会長が挨拶を行った。
高橋市長は、「水戸市が先人から受け継いだ薬草文化を引き継ぎ、今後は観光拠点として、市民の憩いの場として発展させていきたい」と語った。
川村会長は、「薬草の歴史を長く持つ水戸市と当社は、豊かな健康生活を届けたいという考え方が一致している。薬草に関するノウハウを活かしあい、ウィンウィンの関係を長く続けていきたい」と述べた。

除幕式では、「ドライストーンウォーリング」による石積みで作られた園のメイン看板が披露され、ハーブ園内にイングリッシュローズが14本植樹された。
その後、一般市民を交えて開催した「開園30周年ミニパーティ」では、中川学園調理技術専門学校とのコラボスイーツとハーブティー、薬草茶が150名に振舞われた。
和やかな雰囲気の中、ハーブを見て、触れて、味わい、香りを感じながら楽しむ来場者で賑わった。

 

『水戸 養命酒薬用ハーブ園』概要

■名称:水戸 養命酒薬用ハーブ園(「水戸市植物公園」内)
■内容:本園は先人から受け継がれる歴史や学びを現代に伝えるため、過去と未来をつなぐ2つのエリアから構成されている。

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1つは、以前からある「江戸時代の水戸藩にまつわる薬草エリア」で、水戸藩の藩校である弘道館の瓦を縁取りに使用し、徳川光圀公がまとめさせた日本最古の家庭療法の本である『救民妙薬(きゅうみんみょうやく』等の文献に登場する薬草を中心に栽培している。

そして、もう1つが新しく拡張整備された「ハーブガーデンエリア」で、目で楽しむ、触って楽しむ、香りを楽しむハーブなど暮らしに取り入れやすい様々なハーブを約40種類栽培している。このハーブガーデンエリアには、葉を摘んでもよいコーナーを設けた。そっと葉を摘み揉むと、ハーブの香りが周囲に広がる。
園のメイン看板は、イギリスのコッツウォルズストーンを使い、英国式の伝統的な工法である「ドライストーンウォーリング」による石積みで作られており、癒しの空間への入り口となっている。
石積みの前には養命酒製造駒ヶ根工場から提供されたシャクヤク、ベニバナ、ボウフウ、クロモジなど「薬用養命酒」の原料でもある7種類の薬草が植えられたコンテナが配置され、ハーブ園に華を添えている。
園のシンボルツリーの薬木「キハダ」を囲むウッドデッキからは、ハーブ園を見渡すことができ、ウッドデッキに腰をかけてハーブの空間をゆったり楽しむことができる。

「水戸 養命酒薬用ハーブ園」開園イベント:

「 春のパークヨガ&ハーブティーの会」
花や緑に囲まれた芝生の上で、 ヨガとハーブティーで心も体もリラックスできるイベントを開催予定。
日時:5月14日(日) 9:30受付 10:00開始~11:30終了予定 ※雨天中止
場所:水戸市植物公園 芝生園(水戸市小吹町504)

「フォト講座とハーブピクニックの会」 ※内容は変更の可能性あり。
植物や風景の撮り方のコツをプロカメラマンから学ぶイベントを開催。ハーブティーやランチボックスも提供。
日時:6月24日(土)10:00~13:00
場所:水戸市植物公園 芝生園(水戸市小吹町504)
※お申し込み方法等、 イベント詳細は水戸市ホームページを参照

 

書籍の出版
タイトル:「Birthday Herb(バースデーハーブ)―こころとからだに薬用ハーブの贈り物」(朝日新聞出版社)
内容:薬用ハーブを身近に感じてもうらために、自分や友人への贈り物として、ハーブのチカラを暮らしに取り入れるアイデアを12か月それぞれの誕生月にちなんだ「バースデーハーブ」というテーマで紹介。「水戸 養命酒薬用ハーブ園」や水戸の薬草にまつわる歴史も紹介。図書館への納本のほか、全国の書店での販売は6月を予定。

水戸市植物公園内の喫茶「フィオレンテ」で提供する春の薬膳メニュー

水戸市植物公園内の喫茶「フィオレンテ」では、協働事業開始後の2016年8月より、料理研究家であり、国際中医薬膳管理師、管理栄養士の植木もも子先生による「季節の薬膳メニュー」と水戸市の紅茶館オーナー先崎キヨ子先生監修によるハーブティーのランチセットを提供してきた。
土日・数量限定の薬膳メニューセットは、完売する日が続出するなど大変好評で、草花が色づくこの時期は、春の香り薬膳でお客様をお迎えする。

■春の薬膳メニュー:春は冬にため込んだいらないものを外に出す季節です。冬にため込こんだものを外に出すためには胃腸の働きを活発にする食物繊維が多い物、 不要な物を下ろしてむくみ等を改善する作用のある苦み成分がある物、また香りがよくて「気」のめぐりを活発にする食材がよいとされます。 春の野山で採れる苦味、香り、食物繊維を豊富に含む山菜類を利用した、春に食べていただきたい薬膳メニューを提供します。


「春のたけのこ薬膳カレー」・「レモンチキン~スプリングタイムの香りで~」(メイン:1種類をチョイス)

「バジルソースのサラダ」、「柑橘と甘酒のデザート」、「レモングラスとレモンバームのハーブティー」
「春のたけのこ薬膳カレー」              「レモンチキン~スプリングタイムの香りで~」

■養命酒製造と薬草
「薬用養命酒」は、1602年(慶長7年)に、信州・伊那谷で創製された薬酒です。大正12年(1923年)に家業としての事業を会社組織に改め、株式会社天龍舘を設立、昭和26年(1951年)には養命酒製造株式会社に商号を変更し、広く全国展開を開始しました。現在では「薬用養命酒」以外にも、生薬やハーブに関する長年の研究成果を活かして開発をした「酒類」「エイジングケア商品」を積極的に展開しております。
水戸市以前の自治体との協働事業としては、2012年に山口県山口市で、薬用作物の産地化が耕作放棄地の活用や中山間地域の活性化に繋がるとして、「薬用養命酒」に使われる原植物クロモジの試験栽培を開始しています。また、2015年3月に長野県駒ケ根市「森林(もり)の里親促進事業の協定」を締結、薬用養命酒の原料となるクロモジとイカリソウを植えて、新たな森林を作っていく計画を進めています。
日本では歴史的に見ると、長らく地域に根ざした独自の薬草の文化がありましたが、近年ではその文化が途絶えつつあり、外部の人はもちろんのこと、 その地域に住む市民にすら継承されていないという状況がありました。養命酒製造では、自治体との協働事業等を通じて、埋もれつつある薬草の文化を再発掘し、人々に受け入れやすい新たな価値を提示しつつ、広く世の中に広めていくことで人々の健康に寄与していきたいと考えています。
■水戸市と薬草
水戸市は歴史的にみて、薬草と深い関わりを持つ地域です。元禄6年(1693年)、水戸藩第2代藩主徳川光圀公は水戸藩の藩医に命じて、身近な薬草397種の効能・使用法を記した手引書『救民妙薬』を作り、領民に配布していました。この『救民妙薬』は日本最初の家庭の医学書とも言われています。また徳川光圀公は、東洋医学の考え方を基礎とした「医食同源」の考え方についても深い知見を有していた人物として知られています。
そういった文化を将来にも継承していきたいと考え、近年、水戸市では、水戸市植物公園において、水戸藩にまつわる薬草園の整備や、西の谷公園における薬草を栽培する市民活動の開始など、薬草にまつわる歴史を資源と捉えた様々な事業が行われています。
水戸市では2017年に開園30周年を迎える水戸市植物公園を、観光資源として、より一層魅力を向上させていくことで、賑わいを創出したいと考えています。
■水戸市植物公園概要
水戸市植物公園は、テラスガーデン・観賞大温室・熱帯果樹温室・植物館・芝生園・ロックガーデンなどから構成された洋風の庭園です。熱帯から亜熱帯までの植物が見られる観賞大温室と熱帯果樹温室、周辺の自然に合わせて野草を植えたり、水面を多く取り入れ、水の流れを作り出すなど、自然美と人口美の調和した景観が大きな特徴となっています。
・開園:1987年に開園(2017年4月29日に開園30周年を迎える)
・面積:80000m2
・来園者数:年間55595人(平成28年度)

記事:編集部

 

 

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