県産材の活用で地域を活性化 「地産地“生”」の木製品づくりの事例

〜岐阜県発「地産地“生”」の木製品づくりでブランド化&6次産業化〜

オークヴィレッジ株式会社<岐阜県高山市>(以下、オークヴィレッジ)は、1974年の創業以来「環境との共生」という企業理念のもと、日本の森の生長サイクル促進を視野に、国産材を活用した木製品づくりを行ってきた。
例えば、国産広葉樹・針葉樹を用いた木組みの家具や木造住宅建築のほか、スポーツメーカーからのバット不適格材、ダムの流木材、使用を終えた樽材の木製品化などがあり、各企業との協業にも取り組んでいる。

オークヴィレッジでは、国内の木材自給率が3割程度(※1)の現状を踏まえ、国産材の活用を更に発展させ、日本各地で自治体や林業事業者と協働した「Local Woodsプロジェクト」を2015年6月より開始、まもなく3周年を迎える。

このプロジェクトの実施地域では、森林循環の促進・森林資源の積極的な活用はもとより、地域に根ざす産業の活性化と雇用の創出、また技術の継承に繋がっているという。
オークヴィレッジでは、木製品づくりを通じて、日本の各地域の資源と資産の価値を向上させる、「地産地“生”」の新たな産業モデルを提案していく、としている。

※1:林野庁「平成26年木材需給表」より

「Local Woodsプロジェクト」取組みの地域(2017年4月現在)

〔岐阜県〕
本巣市・根尾地域の森林から造林事業の過程で切り出された広葉樹のうち、規格外とされているものを、県内の林業者・製材業者と3者連携することで木材として活用し、木製品化して市場流通に展開、6次産業化の事業を創出している。(※2)

〔島根県〕
浜田市/(公財)島根県西部山村振興財団/オークヴィレッジの3者が連携協定を締結し、浜田市域の森林整備の過程で伐採する広葉樹の木工用材としての活用、ならびに浜田市の木材/木製品のブランド化と人材育成を通して地域産業を活性化している。

その他、国内数ヶ所で2017年度内の実施を策定中。

※2:オークヴィレッジは、国が平成22年に制定した「6次産業化法(地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用推進に関する法律)」の認定事業者。(平成27年認定)

活用事例

(1)岐阜県内幼稚園・保育スペース/多樹種の岐阜県産材で制作した玩具・床面キット・壁面キット
(2)岐阜県産材で制作した木組みの玩具
(3)島根県産材で制作した室内製品

<3周年キャンペーンの実施>
なお、オークヴィレッジでは6月の環境月間を前に、「Local Woodsプロジェクト3周年記念キャンペーン」を実施。
抽選で30名に、売上の一部を植樹活動に活かす「木の循環プロジェクト」の木製小物をプレゼントするという。
概要および応募フォームはこちらから。(https://www.oakv.co.jp/localwoods_campaign

秩父地域の広大な土地の多くは森林で、まさに今秩父地域でも、新たな林業並びに秩父産材の活用が推し進められている。その地域の固有の財産は、観光は勿論のこと、産業振興の要でもあり、今後の動向に興味を抱く。投資の先は、新たなものを創り出す方向もあるが、今あるものへの効果的な注入という、温故知新的な考えが、何故だか逆に新しいという感覚もしており、今後の動向も楽しみである。

記事:編集部

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