〜日本気象協会『夏の備蓄前線』を発表、関東地方は6月中旬頃には『夏の備蓄』が必要〜
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川裕己 / 以下、日本気象協会)が推進する「トクする!防災」プロジェクトにおいて、「夏の備蓄前線」を6月1日に発表した。
「トクする!防災」プロジェクトは、日本気象協会が推進する “必要だとは思っているけれど、なかなか実践できない防災アクション”に対し、ちょっとしたおトク感や気軽さをプラスする取り組みだ。
日頃から防災対策への興味、関心を高め、最終的に自分や家族の身を守ることができる備えをしながら、安心につなげていくことを目指している。
『夏の備蓄前線』は、「トクする!防災」プロジェクト該当ページで公開していく。
夏の備蓄前線とは
『夏の備蓄前線』とは、梅雨や集中豪雨、台風などで土砂災害や洪水が起きやすいシーズンに入り、各地で雨が多くなる時期を参考に、備蓄の見直しを推奨する時期を前線図にしたものだ。
短時間に多くの雨が降ると、土砂災害や河川氾濫などの災害につながり、被災時には避難所ではなく、自宅で生活する場合も多い。
2016年の北海道や東北の災害でも断水が長引き、「水を使わない食事の準備に苦労した」という声も聞かれた。
本格的な雨のシーズンに入る前に、災害に備えた食料品や生活必需品の備蓄を見直し、シーズンに入ってからは気象情報や警報・注意報などの情報に気をつけるように日本気象協会は呼びかけている。
前述の「トクする!防災」プロジェクトサイト内において、『備蓄食品選び・備蓄方法のコツ!』なども紹介されているので、参考にしてみてほしい。
■前線概況
『夏の備蓄前線』は、5月中旬に奄美地方から始まり、下旬になると九州南部が『夏の備蓄』シーズンに入る。
6月中旬には九州、四国、中国、近畿、東海、北陸、関東、甲信、東北の一部地域も『夏の備蓄』が必要なシーズンだ。
前線は季節とともに北上し7月には北海道に到達、7月中旬から下旬には北海道北部も「夏の備蓄」シーズンとなる。
「該当する時期までに、備蓄の準備を」と推奨している。
■関東地方のアドバイス / 日本気象協会 本社 中川裕美子 気象予報士
関東地方は、夏には内陸部や都心周辺などで、雷雨や集中豪雨の発生することが多くなります。都心の豪雨は、ヒートアイランドによる都市熱が原因の1つとされています。
過去にも、豪雨の発生により停電や地下街への浸水が起こり、ライフラインに影響が出たケースがあります。
突然の災害で生活用品の入手に困ることのないように、普段から保存食や飲料水などの備蓄品を計画的に購入するなど、災害への備えをしておきましょう。
夏のための“+α”備蓄
熱中症や水分不足に陥りやすい夏は、一般的な備蓄品に“+α”の対策をする必要がある。
備えておくと安心できる、夏の備蓄の例は以下のとおりだ。
〔1〕水・イオン飲料
夏は飲み水としてだけでなく、生活用水としても多くの水が必要だ。また、汗をかくことで水分だけでなく塩分も失われる。
水の準備は1年中欠かせないが、夏は特に水の備蓄を増やし、塩分も補給できるイオン飲料も備蓄するとよいだろう。
〔2〕ボディシート(汗ふきシート)
夏はたくさんの汗をかくが、災害によってライフラインが被害を受けると、自宅や避難先でシャワーなどで汗を流すことが難しくなる。
不快感を取り除き、身体を清潔な状態に保つためにも、ボディシートを備えておくと便利だ。
〔3〕冷感・冷却グッズ
災害によってライフラインが被害を受けると、自宅や避難先は暑さの厳しい環境になる可能性がある。
熱中症を防ぐために、効率的に体を冷やすことができる冷感・冷却グッズを備えておくと安心だ。
効率的な備蓄の方法 ~ローリングストック~
効率的かつ手軽にできる備蓄として、「トクする!防災」プロジェクトが提案しているのは、「ローリングストック」だ。
「ローリングストック」とは、普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使った分だけ新しく買い足すことで、常に一定量を家に確保しておく方法。
ポイントは、使った分は必ず補充するということ。
「ローリングストック」は、食料だけでなく日常で使用する生活用品(ウェットティッシュ、カセットボンベ、乾電池、使い捨てカイロなど)にも応用可能だ。
「トクする!防災」プロジェクトオリジナル『ローリング&ストック・バッグ』
『ローリング&ストック・バッグ』は「ローリングバッグ」と「ストックバッグ」の2つで1セットの「トクする!防災」プロジェクトオリジナルの防災バッグ。
ある程度の期間で使い切り、補充することを推奨している「ローリング」グッズは3カ月後に追加で届くので(追加で届くのは1回限り)、「ローリングストック」が初めての方でも気軽に始めることができる。
『ローリング&ストック・バッグ』はクラウドファンディングプラットフォーム「Makuake(マクアケ)」から支援を申し込むことができる。
今年も少しずつ、蒸し暑さを感じる日が訪れてきている。
梅雨入りすれば、それこそ豪雨や雷雨といった外出の制限が出てくるばかりか、いつ災害へつながるかも分からない。
今のうちに、ご自身の備蓄の見直しと準備の機会にしてみてはいかがだろうか。
どの季節であっても、備えあれば憂いなしだ。
記事:編集部
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